おにぎりを食べる
このうえない喜びを
このうえない感謝を捧げながら
えもいわれぬ美味しさ
おどりあがるような味わい
うち震えるような
全身に鳥肌が立つような
心地好い静電気のようなものが
腕や足に広がる
おにぎりが目の前に現れた
カミホトケが現れたのだ
それを食べる
ジャマするエゴは影を潜め
カミがカミを食べる
ホトケがホトケを食べる
存在が存在を食べる
ただひとつのいのちが
戯れている
祝祭を楽しんでいる
ただ
そんなような
ココロを超えた
過去や 常識を
遙かに超えた
ひとつの遊戯が起こっている
そこには誰もいない
ただ いのちと呼ばれる
不思議なもの
ただ それが
遊んでいる 戯れている
家人が買い物にいくと言うので
コンビニでおにぎりをと所望した
そうしたら
目の前におにぎりが現れた
ずいぶんと前のこと
瞑想を深く望み
自分を智りたいと深く望んでいた
心の奥底から本当の自分を智りたいと
このうえない喜び
このうえない大安心
それを
深く 深く
望んでいた
そうしたら師がやってきた
いろいろなカタチをとって
和尚はじめ
導師そのものは勿論のこと
本が現れたこともある
そして
自然に触れたり
花咲く姿や鳥たちのさえずり
あるいは
友人知人そして家人たちの
何げない言動や
それらとの軋轢 などなど
そう
師はやってきた
望めば
師は向こうから現れる
自然に
目の前に
いつも いつも現れた
そう
そしていま
おにぎりが目の前に現れ
限りない悦びを感じながら
その極上の味を
その極上のエクスタシーを
味わっている
おどりあがるような
うち震えるような
全身に鳥肌が立つような
奇跡のような 普通のような
いままで智らなかったような
すでに智っていたような
なんとも不思議で
ありがたいとしか言いようのない
祝いの宴
限りない「ありがとう」のなかで
ヨロコビが
戯れながら踊っている
kuuhaku
kuuhaku