Tawagoto Club

あっというまに・・

あっというまに・・

突然 丘の上
突然 
丘の上から眺めている

右往左往している想念

灰色の霧のような固定観念

それらに巻き込まれて
醒めることが不可能にも想われた夢見の世界

しかし

少しばかり離れて

ふうっと

ただそれらを眺めると

そう

突然に

ワタシは丘の上にいることに気がつく

いつからここにいたのやら

あたかもワープしてきたかのように

あっというまに
ワタシは丘の上にいた

そうして

丘の上から眺めていると

これまた突然に

最初の最初から
ワタシはここにいたという
あからさまな真実

あまりにも意外な真実

それを

恍惚とした歓喜の中で
思い起こす


不確かな夢

ぐるぐると回る
出口のない迷路

その中に彷徨っているうちは
決して気付くことのなかったこと・・

しかし

そうなんだ

ワタシは
始めの始めからここにいた

本当は

一度も

ここから離れたことはなかった

師の言うとおり

ここから
ただの一度も
離れたことはなかった

ただ

煩悩
観念に
とらわれていた



そう

夢を見ていた

本当のワタシを

そしてこの世界の真実を

忘れ去っていた

生まれるという観念

死ぬという観念

生きるという観念

夢の中で紡がれた幻の物語


ワタシはここにいる

始めの始めから

ワタシはここにいる
ここから離れたことは一度もない

ココロの
もわもわとした 
ぼーっとした空気を
ふうぅっと一息

観照の風で
迷妄の霧を一息

ワタシは
突然
丘の上にいる

妄念 雑念 観念 煩悩などなど

遙か下の方で
もわもわしている雲や霧

眺めていたら

スーッとぬけだして

気がついたら

あっというまに・・

突然

ワタシは

丘の上にいる

kuuhaku

kuuhaku

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