外ばかりを眺めている
ほとんど内を見ることはない
今ここにあって 休むことなく
自動的に動き 創造し 活動し続けている
身体 精神 霊性
絶妙であり神秘的であり精妙な
内側で常に働き続けている・・「これ」
この天地の恵み・・
それにほとんど目もくれず
外側ばかりを見続けている
誰かが言ったであろう不確かな情報に操られ
あっちへ行ったりこっちへ行ったり・・
だが・・
脈動している生命はここに在る
今まさに生きているのは・・この「わたし」
人は外ばかりに目を向けている
そして・・
自分自身という「今ここ」にある不可思議な神秘を忘れてしまった
人間の肉体や精神
それは人知を遙かに超えた不可思議で精妙なるもの
それをひとたび思い起こせば 喜ばずにはいられない
それをひとたび思い起こしたら 躍りあがらずにはいられない
そう・・それは奇跡のようなもの
すでに与えられているものへの驚き 歓喜 感謝
それをいつしか忘れた・・
いや・・葬り去ったのだろうか
外側・・
知識の世界 思考の世界 情報の世界 頭脳だけの世界
未だ稚拙な人知の域を出ていない
科学と呼ばれるもの 医学と呼ばれるもの
これらは仮のもの・・
そう・・これらは仮学だ
これらが発達するにつれ
まさに「今」そして「ここ」で活動し続ける不可思議
それを忘れた
それら神秘なるものまでをも
あたかも知り尽くしたというような錯覚
その錯覚たち 観念たちは
全能の如く振る舞いはじめた
自らの無知を暗雲で覆い
そして意識までをも
暗闇の中に封じ込めた
無意識・・
そう無意識なのだろう
傲慢な誤解が人間を乗っ取った
仮学知識の人間ジャック・・!
そうだ
多くの人間は、科学や医学という発展途上の知識を
あたかも至上のもののように想った
そしてそれに囚われた
本来自分の持っている智恵や直観というものまでをも
「あてにならないもの」としてほとんど否定した
だから・・当然
自分自身を信頼することなど到底できない
もともと備わっている智恵が今まさに働いているにも関わらず
ただ外側の情報や他人の意見に従おうとするばかりだ
コロナ禍 政治の腐敗 戦争 天変地異や経済の衰退等々・・
今や人々の不安や恐怖は募るばかり
それは当然だろう・・
至善・・
「自分」という自然から離れてしまった人間
信頼 安らぎ
そして感謝を失った人間は
恐怖に取り憑かれ がんじがらめに縛られて
眼をつむったまま 誰かの善意やら悪意やら
多くはどす黒い貪欲から発せられた情報に操られ
右へ行ったり左へ行ったり 上を向いたり下を向いたり・・
アタマは恐がりだ
信じようと努力することはあっても
信頼というものを持ったことがない
しかし・・
ひとたび内側を観ることができたなら
そこにある神秘や不可思議な働きを観ることができるなら
そこには信頼が 安らぎが 喜びが 感謝がある
そして・・
深く 深く 入っていけば
死というもの 生というもの
生まれることもなければ死ぬこともないという事実を知る
「わたし」は
生まれたこともなければ 死んだこともないという事実に気づく
「生」は消えてゆく 「死」は消えてゆく
ありとあらゆる恐怖というものが
ただの誤解だったということ
まさにここにある「わたし」
それは・・
生まれもしない死にもしない
そう・・
「わたし」は永遠なるものだということを思い起こす
これが内側を観るということのとてつもない利益
これが瞑想の利益というもの
人間の存在そのものを救う究極の利益だろう
その時・・
自分の足で立って歩くことができる
大いなる喜び 絶対的な至福と共に
自分自身でこの地球を歩くことができる
意識的に生きる
それは素晴らしい
それは美しい
それは喜びに満ちている!
楽しい 面白い
この地上もまた美しい
今・・
奴隷だった自我から解放される時
住み慣れた牢獄から解放される時だ
外側の声・・
言われることにただ従うという無意識から解放され
自分自身の内なる声を聴く
生まれもしない 死にもしない
生まれたことも死んだこともない
これが「わたし」だ
kuuhaku